邪気が強いと

水沢伸一「さあここだ。この赤い護符を張っているのが陰界への入り口ともいうべき裂け目だ」

SD幸ちゃん「かびくせぇな」

達哉「それ以前に邪気のもやが漂ってるだろ。紫色のもや,見えねぇのか」

SD幸ちゃん「全然」

SD王子「じぇんじぇーん」

SD賢姫「…もやのせいで前が見えないくらいだわ。まるで邪気のホットスポットね」
水沢伸一「この14年間私はこの七宝刀を使って邪気を吸引し続けてきた。しかし長期間において吸い込み過ぎ邪気の為私の命もまた風前のともしびだ。私はこれから残された地からのすべてを使い切り,もう一度この裂け目の封印を図ろうと思う。君たちは今すぐここから退避することだ」

達哉「しかしその弱った体でそんなことしたらあなたは間違いなく命が」

水沢伸一「ふっ,どうせこのまま生き延びてもこの体ではこの冬は越せまい。ならばこの残された最後の命でこの街の,この世界の多くの命が守られるのならやすいもの」
SD幸ちゃん「おいおっさん自分の言ってることがわかってんのか。こんな邪気俺達で吹っ飛ばせるからおっさんも一緒に逃げようぜ」

水沢伸一「ありがとう。しかしここでお別れだ。君たちは早く行きなさい」

SD王子「おじちゃん,どっかにいっちゃうのぉー?(?o?)いつ帰ってくる?」

水沢伸一「私には身寄りがない。だから最後に君たちと出会えて短い間だったが家族がいたような気分が味わえて幸せだったよ。ありがとう坂崎君,俊彦ちゃん」
SD賢姫「お涙ちょうだいのお話はともかく,さっきより邪気が強まっていることに気づいてる?」

水沢伸一「クソッ,しまった,君達早く逃げるんだ!!」
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