なおせるぞ
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香港最高風水会議取調室 SD幸ちゃん「オイオイかれこれ1時間半は黙ったままだぜ。ちょっとは何とかしゃべったらどうなんだ」 容疑者「…」 達哉「…今オペレーターに調べてもらった悪魔登録IDでは 『種族 妖精 Lv.13 ペナンガル 氏名 井上和隆 性別 男 年齢 16歳 登録住所 神戸市中環区士丹頓街○○…』 着てる制服は新神戸教育大学附属第一高校の制服だよ」 SD幸ちゃん「なんだまだガキじゃねぇか。薫よりだいぶ年下じゃね?」 達哉「そうだな。それにしてはずっとさっきから黙秘権を行使している。たいしたものだよ。…しかしずっと黙っていたって仕方がないんだ。動機を教えてくれないかな」 井上和隆「…」 |
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達哉「君がしゃべらないなら学校と家族に連絡しなきゃいけないが…」 井上和隆「!!」 達哉「もししゃべってくれれば事情次第では君は未成年だし僕の方から香港最高風水会議の幹部風水師にかけあって温情が出るように頼んでみたいと思うんだ」 井上和隆「…本当か?…俺は今から5年前に家族と一緒に人間の街に引っ越してきたんだ。俺には小学生の妹がいるんだけど,人間の世界に来てから人間の作る菓子パンやケーキにはまってしまって甘いものばっかり食べるようになって肥満になってしまったんだけどあるとき肥満児だった妹が急に痩せてきて病院に連れて行ったら重度の糖尿病だって言うんだ。でも人間のインスリンや薬はあんまり妹にきかなくて…パン屋やケーキを作る人間が許せなかったんだ」 SD幸ちゃん「そ,そんな理由で襲ったのか( ゚д゚)ポカーン」 達哉「まぁ待て」 井上和隆「何も分からず食いまくった妹も悪いけど…糖尿病ってなかなかなおらないんだろ?」 ???「いや,なおせるぞ」 |
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達哉「ヴィクトル!!…つーかどこから入ってきたんだよ」 井上和隆「少年よ,糖尿病と言うのは生活習慣病の一種だ。だったら投薬にはほとんど頼らず食事と生活習慣の改善によって治療する方法を我輩が考えてやろうではないか。我輩は悪魔専門の医者だからな」 井上和隆「本当に?」 |
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ヴィクトル「うむ。できれば早く妹を我輩の業魔殿に連れて来るがよい」 井上和隆「あ,ありがとう」 |