その4

SD王子「俊彦さんが私とも握手してくれたよ」
SD王子「俊彦さんに握手してもらって思ったけど,私も見習わなくちゃね」

達哉「え?」

SD王子「私も今まで握手会とかする時に途中からなんかだんだん退屈してきていやーな顔してた時があったかも。俊彦さんみたいにいつだって誰にでもニコニコできる女の子にならなくちゃ」
夜。
SD王子「今日は楽しかったねー」

達哉「ああ。最高だったよ」

SD王子「“いつもありがとう”だなんて俊彦さん達哉くんのこと知ってたんじゃないの?」

達哉「だと嬉しいけどね」

SD王子「でも私一つだけ言えることがあるよ」

達哉「何を?」

SD王子「俊彦さんは達哉くんの事草食系の男の子だと確実に思ってるよ」

達哉「そうかなー。俺野菜嫌いだけど」

SD王子「ちがうよ,今流行りの肉食系女子とか草食系男子とかいうの」

達哉「分かってるよ今のはボケただけ。でもなんで?俺は自分では自覚ないな」

SD王子「だって達哉くん手だけ突き出して全然俊彦さんの手触りに行かなかったじゃん。やっと俊彦さんが達哉くんの手を握ってもマネキンみたいに動かさなかったでしょ。で,俊彦さんそれ見て笑ってたでしょ。あれは確実に草食系だと思われてるね」

達哉「そうか。じゃ今度はもうちょっと何かリアクションした方がいい?」

SD王子「ううん。多分今のままでいい。案外俊彦さんは達哉くんのこと草食系男子でもいいやと思ってるかも。肉食系男子とかまじ勘弁って思ってるかもね。これからも草食系をきわめていってよ」

達哉「は,はぁ」
達哉「トイレは行ったな?歯みがきはできたな?ホテルのベッドでおねしょしたら大変だからトイレに行きたくなったら夜中でも早朝でも声かけるんだぞ。それじゃ,オヤスミ」

SD王子「おやすみなさーい」
深夜。

SD王子「あ。達哉くん,オシッコ」
SD王子「ううん,やっぱり一人で行こう。一人でオシッコできないなんて俊彦さんに笑われちゃうよ」
翌朝

達哉「おはようございまーす」

SD王子「まだ眠いよー」

達哉「今日は家に帰るぞ。その前にスカイツリー行ってカレー食べておもちゃ屋に行こう。おみやげも買わなくちゃ」

SD王子「わーい行く行く」

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