消えたケーキの謎

2階の空き部屋。

エリ「高見沢さんはわりと一つのポワントを長く履くタイプのダンサーさんなんです。後,リボンやトゥに自分で色々加工なんかしてたりしてるし,内側に名前も書いてあるんです。それなのに,これ,新品なんです」

1/6賢姫「さすがプロね。それで誰かが俊彦の靴をすりかえたってことよね」

エリ「そう思います。そしてその犯人はアナスタシアさんです。アナスタシアさんに会う直前まで高見沢さんはちゃんと自分のポワントを履いていました」

1/6賢姫「元マリインスキーの?彼女,日本に来ていたの?」

エリ「えっ,高見沢さんが昨日アナスタシアさんにあったこと聞いてなかったんですか」

1/6賢姫「ええ」

エリ「でも昨日高見沢さんはアナスタシアさんにケーキをおごってもらっておみやげにってケーキを10個持って帰っている筈なんですが…。そんなに親しくないのにケーキを食べさせておみやげにケーキを10個も持たせるなんておかしくないですか?」
1/6賢姫「…色々事情がありそうね。俊彦を呼んでくるわ」
1/6賢姫「俊彦,気分はどうなの?」

SD王子「…うん,だいじょうぶ」

1/6賢姫「明日ちゃんとトゥシューズ履けそう?」

SD王子「…!」

1/6賢姫「あなたが今日上手く踊れなかったのはね,トゥシューズが貴方のものじゃなかったからなの。誰かがトゥシューズをすりかえたのよ」

SD王子「そうだったんだ…」

1/6賢姫「あなた,昨日アナスタシアに会ったわね。おみやげのケーキもどうせひとりでこっそり食べてしまったんでしょう。だからケーキをご馳走になったことも黙っていたのね。…この彼女が言ってたわよ,たいして親しくなんかないのにケーキを食べさせておみやげまで持たせるなんておかしいわよ」

SD王子「…ごめんなさい」

1/6賢姫「ひとりでケーキを10個も食べたことは済んでしまったことだから今回は誰にも言わないでいてあげるけど,一つだけ思い出して。自分のトゥシューズ,アナスタシアに見せた?」

SD王子「ううん。ポワントの事は何にも言われなかったよ」

SD賢姫「お稽古着やトゥシューズの入ったリュックを触ったりはしなかった?」

SD王子「ううん。そんなことなかったよ」
SD王子「あ!!そういえば,ケーキえらびに行くときにリュックは重いからおいてったらって言われたような」
←コンテンツに戻る
←フォトドラマtopに戻る